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はなびら

残された時間の中でおもうこと


by asanagi62

思い残すことのない人生とは

姉のマンションに行って、掃除をしながらこんなことを思い出していた。

共稼ぎ時代、asanagiは叔母に子供を預けていた。
叔母は時々昔のことを思い出して話してくれるのが好きだった。

ある時、
「私は両親の最後が近くなった時、心行くまで看病してあげた。
起きたいといえば起こし、甘いものが食べたいといえばどこまでも買いに行き、すべての欲求を満たしてあげた。
私はもう何も思い残すことはない。」と言っていた。

この叔母、母のお姉さん。
小柄ではあったが、美人で、優しくて、いつもにこにこしていて、絶対に怒らない人であった。
母が5年生の時母親と死別。
当時この叔母、結婚適齢期であったが、毎夜布団の中で泣いている母を見て、結婚する気にはならなかったらしい。

その後は母親代わりとなり、姉妹が困ると手伝いに行き、人のために生きた人生であったと思う。
しかし、最後は思い残すことはないと言っていたが、その意味が今になってよくわかってきた。

姉の介護も日に日に苦痛でなくなってきた。

夏の花デイゴが青空に映えていた。
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by asanagi62 | 2016-12-05 21:15 | 老い