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はなびら

残された時間の中でおもうこと


by asanagi62

今月で、1年間続きました。

毎月、第3水曜日の午後はこのところ私にとって、たまらなく至福の日である。丁さんと出会う日である。

丁さんは元高校の美術の教師で61歳の女性。昨年定年退職をしたばかりの専業主婦1年生である。家には酒乱で年下の夫(まだ現職)と寝たきりの姑がいて、いつもブツブツとストレスを貯めている才女である。

マイナス思考で心配性の私と話すには話題を欠かないので、丁さんとの会を称して「ここだけのブツブツ会」とも言う。第3火曜日になると丁さんから「ブツブツ会できる。あるんよ。話すことが。」といって電話がかかってくる。

彼女と行く喫茶店はいつも決まったところである。駅から5分ほどの小高い丘にある山小屋風の喫茶店で、老夫婦で経営している小さな店である。お客が殆どいなく、いつ行っても貸切である。

奥さんは着物の古着を洋服に仕立て直して売っているらしく、喫茶店の中のインテリアは古い着物が壁に貼り付けていたり、テーブルセンターが帯だったり、着物地で作った洋服や袋類や季節を先取りした小物類で飾られており、なかなか趣のある店である。もちろんここは元美術教師の丁さんならではのお勧めの店でもある。

一通りインテリアを見て、3時間ほどブツブツ話して、その間コーヒーとケーキだけしか注文しないのにコーヒーのお変わりとか紅茶、時にはヤクルトまで出てくるので、もう満足して帰るのである。

今月で1年間続きました。
by asanagi62 | 2006-03-07 13:24 | おしゃれに生きる